南越前町担い手農家インタビュー「私たちの営農💪」その1
- 2022.01.21
- 仕事
その1 野村直樹さん
氏名または名称 | 野村フラワーフラワー 野村直樹 |
作業場所 | 上野 |
経営概要 | 路地花き 50a 施設花き ハウス4棟 |
特徴等 | 路地及び施設の切り花の年間出荷 |
Q.就農のきっかけを教えてください
A.一番初めのきっかけは小学生の時でした、4年生の社会の授業で農業の後継者が不足しているという問題を知りました。ただその時はぼんやりと考えていただけです。自分の進路を考えるために農学部に進学し、在学中に読んだ本に影響を受けて、農業について成功したいと考え、(最終的な進路として)就農を決めました。その時、農業に関する知識が不足していると感じたため、長野の農業大学校に行きました。
Q.南越前町とのつながりはありましたか?
A.祖父母が農業をしていました。近所のつながりがあったので、近所の人が花を買いに来てくれることがあります。
Q.苦労したことは何でしょうか
A.田んぼを畑に転換したため、水はけが悪く、最初の数年は我慢の年でした。水はけをよくするために額縁排水を行いましたが、トラクターの溝切りでは深さが足りず、自分でスコップを使い掘りました。時間がかかり大変でしたね。
Q.農業だけで生活は可能ですか?
A.農業だけで生きていくという心構えはありますが、実際は厳しいです。福井県内の菊農家も大体菊1本で生活している訳ではないです。ただ、専業農家として農業だけをやるだけではなく、兼業農家としていろいろなことをやるのも面白いです。また、(南越前町内の米農家は)決してもうからないわけではなく、高齢化でやめていく人が多いです。条件が悪くない中、空いた穴を埋められるため、良いと思います。
Q.今後の改善策、将来の展望を教えてください。
A.人手の目途がようやくついてきたのですが、作業の割り振りが今一つ上手くいっておらず、一人の時の作業量と大きくは変わっていません。オペレーションを改善させることで、全体としての労働量の改善と面積に見合った収量が得られるようになると思います。あとは、道の駅南えちぜん山里海で出荷中のドライフラワーの販路拡大ですね。ドライフラワーをしようと思うと個人販売がメインになるため、個人販売の販路を開拓しなければいけません。
Q.町にサポートしてほしいことは何かありますか?
A.作業の面では思いつきません。補助制度でサポートしてほしいです。
Q.副業は何かしていますか?
A.収入という面では特にはしていませんが、シェアハウスを行おうかと思っています。農業体験を兼ねてやる予定です。
Q.南越前町で農業をやるメリットを教えてください。
A.実家が花農家だったため、花農家を引き継ぎましたが、米農家も次世代の担い手を募集しています。来てくれる若い人には、諸手を上げて大歓迎だと思うし、条件の良い圃場がたくさんある為チャンスがあります。また、昼夜の寒暖差が大きく、野菜や花の品質は良いです。町内に園芸農家が少ないのもプラスです。
Q.始めるにあたって準備した方がいいものを教えてください。
A.施設はもちろんのこと、出荷先を用意した方がよいです。それと、知識の習得のほかに、良いものと悪いものを見分ける目を養ってほしいです。周りで同じものをしていないなら尚更目を養わないと、お手本がありませんから。
Q.農業の魅力を教えてください。
A.ベンチャー企業と同じで、やったこととそれに対する成果がはっきり見えるところです。その結果を受け、来年の展望を自分で決められるところだと思います。共同出荷だとそういうわけにもいきませんが、個人販売をすると、自分の作った作物を通してやり取りができます。
Q.農家を志す人に向けてのメッセージ
A.農家になるための心構えを持つために、とにかく続けることです。そのほかに、農家の方は常に改善すべき課題があって日々その課題をこなしているように見えます。その挑戦し続ける姿勢がかっこいいと思います。そのことを畑から遠い人にも伝わるといいですね。
Q.南越前町で花農家になるにはどうすればよいですか
A.就農までの綺麗な道ができているわけではないので、徹底的にサポートをすることはできません。(当農園としては)アルバイト労働力として頼りにする部分はありますが、できる限りの就農へのサポートもします。ぜひ挑戦してみてください。
執筆 中谷
お問合せ先
南越前町役場 農林水産課
tel : 0778-47-8001