南越前町担い手農家インタビュー「私たちの営農💪」その9
- 2022.03.16
- 仕事
その9 高木正義さん
品目 | 米・麦・そば |
面積 | 米16ha 麦3ha そば8ha |
場所 | 南条地区 |
特徴 | 慣行栽培が主です。 |
Q.法人化した理由を教えてください
A.後継者不足が背景にありますが、法人化することによって機械等の設備と現在の耕作水田の維持、譲渡が容易にできるようになります。個人の持ち物だと大変ですが、会社の経営権だと将来的な後継者が有利になると思われます。
Q.株式会社にしたメリットを教えてください
A.株式会社は立ち上げの時に必要となる書類が多く、その上、毎年収支決算をしなければなりません。
しかし、株式会社は制約が厳しい分信用があります。農業分野だけでなく、色々な人、会社と付き合う可能性があるため株式会社を選択しました。
Q.今後の改善点を教えてください
A.特に繁忙期の時期はややすると長労働時間になりやすく、その分労災事故の危険性が上がります。労働法で定められた範囲かつ、各個人での健康状態を確認しながら、安全に作業していきたいと思います。
Q.専業農家として生きていくことは可能ですか
A.米農家は、全体収入として見ると少ないかもしれませんが実際には1年のうち9ヶ月しか働いていません。3ヶ月近く仕事していないので仕方がないと思えます。冬の間に別業種で働けばその分収入も伸びます。
Q.スマート農業(無人トラクター等)はどう思われてますか
A.人材がいないので(機械を)入れることを検討していますが、そばで人間が見てなければならないなら意味がないですし、それならそばで見ている人間が直接乗って作業すればいいと思います。素人でも動かせるのはいいことですが、機械が止まった時やプログラムの設定ミスをした時どうするのか、素人が対応できるのでしょうか。そういう意味でスマート農業がいいのかどうかがわかりません。
Q.農業を行なっていく中で苦労したことを教えてください
A.苦労はたくさんしてきました。
でも、会社に勤めているころに比べてストレスはないです。
今はシカやイノシシが圃場を荒らしますので獣害対策に苦労しています。個人で電気柵等の保守管理作業を全てするには時間が足りません。
Q.町にサポートして欲しいことはありますか
A.獣害柵等の保守管理を専門にやる人がいません。農家だけでやるのも限界があります。
集落の人たちも自分たちが作る田んぼではないからと無関心な人が多いです。
Q.農業への思いを聞かせていただけませんか
A.農業への憧れは特にありませんが、責任を持って働かなければいけません。最近耕作放棄水田が多くなってきたため、少しでも放棄地を無くせれば幸いです。最初に始めた時は、春に苗を植えて秋に本当に実るものなのかと半信半疑でしたね。
現在はJA等しか販路がないため、もっと増やしていかねばと思っています。
執筆 中谷
お問い合わせ先
南越前町役場 農林水産課
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